ハナビラタケに含まれる主な栄養素

βグルカンとは?

 

βグルカンとは、不溶性食物繊維の仲間であり、主にキノコや大麦、酵母に含まれる多糖類の一種です。
体内に侵入した細菌などを捕食するマクロファージ、がん細胞や感染細胞などを攻撃するナチュラルキラー細胞等、免疫に関わる働きを活性化させる効果を持ちます。

ハナビラタケには乾燥100g中に約30~40gほどのβグルカンが含まれており、そのうち約70%を占めるのは特に効果が高いとされているβ-(1,3)グルカンです。
ハナビラタケに含まれるβグルカン含有量は、キノコのなかでもトップクラスを誇ります。

 

食物繊維とは?

 

食物繊維とはひとの消化酵素で消化することのできない食物成分であり、小腸で消化・吸収されずに大腸まで達して腸内環境を整えます。

食物繊維は、水に溶けて胃腸内を緩やかに移動し、食後の血糖値上昇を抑える「水溶性食物繊維」と、水分を吸収して膨らみ、からだに不要な物質を吸着し便と共に体外へ排出する「不溶性食物繊維」の2種類に分けられています。

 

ハナビラタケに含まれる食物繊維

乾燥ハナビラタケは、100g中の約50%が食物繊維でできています。

 

なぜ食物繊維が必要なのか?

 

厚生労働省策定の「日本人の食事摂取基準(2020年版)」では、1日あたり食物繊維摂取量は男性21g、女性18g以上が推奨されています。
しかし食の欧米化の影響により、摂取量は男女問わず全年代で不足が見られます。

 

食物繊維が不足すると、腸内環境の悪化により便秘になりやすくなります。
便秘が慢性化することで腸内に悪玉菌が増殖し、その結果、腸内疾患や自律神経の乱れに繋がる恐れがあるため、意識して摂取する必要があります。

 

アミノ酸とは?

アミノ酸とは、たんぱく質の構成に必要となる栄養素です。

私たちの体は、約60%が水分で、約20%がタンパク質でできています。
たんぱく質は主に筋肉や消化管、内臓、髪や皮膚のコラーゲンなど、体の重要な組織を作っており、このたんぱく質を構成している成分がアミノ酸です。

人体に必要不可欠となる20種類の内、体内合成が可能な「非必須アミノ酸」11種類と、体内合成ができず食事などから補う必要がある「必須アミノ酸」9種類に分けられます。
9種類の必須アミノ酸は、一番少ない1種類に合わせた量しか合成されません。(桶の理論*)
せっかく摂取しても、たった1種類必要量に満ちていないだけで、他のアミノ酸は無駄になってしまいます。

アミノ酸が不足するとたんぱく質が合成されなくなるため、筋肉量の低下や、髪や肌のハリやツヤ、爪の健康が失われる可能性があります。

アミノ酸は貯蓄されません。そのため、質の良いアミノ酸を摂取することが良質なからだづくりに役立つといえます。

 

ビタミンDとは?

 

ビタミンDはきのこ類、魚介類、卵類、乳類に多く含まれる脂溶性ビタミンであり、吸収率の低い栄養素の1つであるカルシウムの吸収を促進させる役割を持ちます。
腸からの吸収をサポートすることで血中に含まれるカルシウム濃度を調整し、主に骨の成長を手助けします。

ビタミンDが不足することにより起こるビタミンD欠乏症は、世界的にみられる症状であり、太陽光を十分に浴びないことが一番の原因だと言われています。
23年6月には、健康診断を受けた5,518人のうち98%が「ビタミンD不足」に該当し、キノコなどの植物由来ビタミンDはほぼ検出されなかったことが、東京慈恵会医科大学による大規模調査*で明らかになりました。

発表されたレポートによると、ビタミンDは、骨粗しょう症だけでなく感染症や心血管疾患や神経筋疾患、自己免疫疾患にも関連すると言われており、COVID-19の重症化因子としても注目される重要な栄養素とされています。

*2019年4月から2020年3月までの期間に東京都内で健康診断を受けた5,518人を対象に調査

 

植物性エストロゲンとは?

 

植物性エストロゲンとは大豆や大豆製品などに含まれており、女性ホルモンであるエストロゲンと同様、女性らしい体作りを助けるホルモンです。よく知られているものに、大豆イソフラボンがあります。

女性の第二次性徴、肌内部のコラーゲンの生成を促進し、肌のツヤやハリを生み出す「エストロゲン」と同様の作用をもたらしながら、エストロゲンに懸念されるマイナス細胞を増殖させにくい物質であるとされています。

2018年10月、九州産業大学と東京女子医学科大学の共同研究により、ハナビラタケ水抽出物中に女性ホルモン「エストロゲン」と同様の作用を示す成分(サイレントエストロゲン*)の存在が確認されました。

*植物性エストロゲン=サイレントエストロゲン